JCは3強で磐石説に異議あり!「忘れていた実力馬3頭」がここで輝く (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 改めて、ジャパンカップで穴をあけた馬の傾向を調べてみると、GI好走歴がありながら、近走の不振によって人気が急落していた馬がしばしば激走していることがわかった。

 2011年に3着入線を果たしたジャガーメイルは、前年にGI天皇賞・春(京都・芝3200m)を勝っていたが、その後は勝ち負けを争うことがなく、前々走のGII京都大賞典(京都・芝2400m)で4着、前走の天皇賞・秋でも9着と惨敗。おかげで、ジャパンカップでは14番人気にまでその評価は急落していた。

 2013年に3着となったトーセンジョーダンも、2年前の天皇賞・秋を制覇し、続くジャパンカップでも2着と好走。1年前の天皇賞・春でも2着と結果を残していたが、その後がさっぱりだった。直近のGII札幌記念(函館・芝2000m)で13着、天皇賞・秋でも11着と凡走を続けて、11番人気の低評価だった。

 さらに、2015年の2着ラストインパクトも、それらに近いタイプ。GI勝ちはないものの、重賞戦線で活躍し、その年の春には天皇賞・春で4着と奮闘した。しかしその後、札幌記念で6着、天皇賞・秋で12着と惨敗を繰り返して、7番人気にとどまった。

 今年もこれらに似た馬がいる。サウンズオブアース(牡6歳)である。

 昨年のジャパンカップの2着馬で、それ以外にも2014年のGI菊花賞(京都・芝3000m)、2015年のGI有馬記念(中山・芝2500m)と、GI2着が3回ある。その実績は申し分ないが、昨年のジャパンカップ以降は調子を落として、直近2走も札幌記念(8月20日)4着、京都大賞典(10月9日)13着と馬群に沈んできた。

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