キタサンも驚く「一発」あるヨ。ジャパンCの外国馬はクセ者ぞろい

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 GI天皇賞・秋(10月29日/東京・芝2000m)を制したキタサンブラック(牡5歳)の"1強ムード"が漂っているGIジャパンカップ(11月26日/東京・芝2400m)。「打倒・キタサンブラック」を考えるなら、未知の魅力がある外国招待馬へと目が向く。

 だが、日本調教馬の躍進が著しい昨今、外国招待馬がこのレースで好結果を出すことは稀(まれ)だ。外国招待馬が最後に勝利したのは、はるか12年前まで遡(さかのぼ)らなければならない。2005年のアルカセットである。以降、連対馬もなく、馬券に絡んだのは、11年前(2006年)に3着に入ったウィジャボードが最後となる。

 そうした現状を踏まえると、今年も外国招待馬には期待できないのか。まして「打倒・キタサンブラック」など、託せるはずもないのではないか。

 ただ、招待馬4頭についてよくよく調べてみると、決して派手さはないものの、実はそれぞれが"一発"を秘める曲者ぞろいであることがわかる。

 まず注目すべきは、招待馬4頭の中で真っ先に来日した、オーストラリアのブームタイム(牡6歳/父フライングスパー)だ。

追い切りでも軽快な動きを見せたブームタイム追い切りでも軽快な動きを見せたブームタイム 初勝利を挙げたのが、デビューから13戦目。4歳から5歳にかけては脚部不安により、およそ1年間戦列を離れていたため、初重賞勝ちもデビューから32戦目という"苦労馬"である。

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