キタサンも驚く「一発」あるヨ。ジャパンCの外国馬はクセ者ぞろい (5ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 加えて、父ケープクロスは11年前に3着となったウィジャボードと同じで、他にもシーザスターズ、ゴールデンホーンといった欧州の2400m路線で活躍した超大物を複数送り出している。2009年のダービー馬ロジユニヴァースの母父でもあり、東京・芝2400mへの適性はかなり高いと考えていい。

 初のGI勝利となった昨年のバイエルン大賞では、同厩舎同馬主のサヴォワヴィーヴルに人気が集まる中、まんまと逃げ切り勝ちを収めた。今回、調教ライダーとしてギニョールに帯同しているミカエル・カデドゥ騎手が、同レースでは騎乗。「あのレースは自信があった。サヴォワヴィーヴルのペースメーカーとして出走したと思われているなら、それは大きな間違い。むしろ、あちらに人気が集まるなら......と密かに(勝利を)狙っていたんですよ」とカテドゥ騎手は言う。

 その先行力と粘り腰は、同タイプのキタサンブラックにもまったくひけをとらない。甘く見たら、痛い目にあうかもしれない。

 最後の1頭は、アイルランドのアイダホ(牡4歳/父ガリレオ)。今年、GI27勝という大記録を打ち立てた世界的な名門、エイダン・オブライエン厩舎がジャパンカップに放った"刺客"だ。

 3歳時にGI英国ダービー(イギリス・芝2410m)3着、GIアイリッシュダービー(アイルランド・芝2400m)2着という好成績はあるものの、GI勝利はなく、実績的には招待馬4頭の中で最も見劣る。今年も、GIキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(7月29日/イギリス・芝2400m)で3着と好走するも、その後は精彩を欠いたレースが続いている。

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