キタサンも驚く「一発」あるヨ。ジャパンCの外国馬はクセ者ぞろい (6ページ目)
しかしながら、アイダホのひとつ上の全兄はこれまでにGI6勝を挙げているハイランドリール。時計が出やすい良馬場に高い適性を持ち、その特徴は当然、弟も受け継いでいるはず。現に、今春のGIIハードウィックS(6月24日/イギリス・芝2400m)では、舞台となったアスコット競馬場としては比較的速い2分28秒9という時計で快勝している。
兄同様に、水分を含んだ馬場を苦手とし、小回りコースもあまり得意ではないアイダホ。相手がそろった凱旋門賞(8着)はともかく、重馬場だった前走のGIカナディアン国際S(10月15日/カナダ・芝2400m)での4着大敗、小回りコースで行なわれた3走前のGIソードダンサーS(8月26日/アメリカ・芝2400m)の6着敗戦も、それなら納得がいく。
日本の堅い馬場で、広い東京コースであれば、一発の可能性は十分にある。
欧州を代表する名馬の全弟であり、その潜在能力は相当なもの。レースを選択し、それに向けて馬を仕上げることでは、世界屈指の名厩舎である。しかも、手綱を取るのは、名手ライアン・ムーア。そうした背景を考えれば、「打倒・キタサンブラック」を果たしてもおかしくない。
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