秋華賞で「人気の上がらぬ3頭」が、過去の激走パターンと妙にハマる (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 例えば、昨年は勝ったヴィブロス、2着パールコードが、いずれも紫苑Sからの参戦だった(紫苑Sでヴィブロスは2着、パールコードは5着)。また、2014年の秋華賞馬ショウナンパンドラも、紫苑S2着からの戴冠である。

 ここで注目すべきは、紫苑Sで敗れている馬が本番で台頭していることだ。今年は勝ち馬ディアドラが本番でも人気になりそうだが、穴として狙うならそれ以外の上位好走組だろう。

 浮上するのは、3着のポールヴァンドルだ。

紫苑S組からはポールヴァンドルが狙い目紫苑S組からはポールヴァンドルが狙い目 紫苑S(9月9日)では4コーナー11番手と、これまで先行してきた同馬にとっては厳しい展開となった。しかし、短い中山の直線で上がり33秒7の決め手を披露。新たな一面を見せて、勝ち馬とタイム差なしの接戦を演じた。

 そつなく先行して2着に粘ったカリビアンゴールドに比べ、こちらはシビアなレースを強いられながらも上位に来た分、さらなる伸びしろを感じる。振り返れば、新馬戦ではダービー馬レイデオロと競り合って2着になった馬。大仕事をやってのけても不思議ではない。

 最後に、秋華賞での激走パターンの例をもうひとつ紹介したい。それは、近走の不振で人気が急落していた春の実績馬の逆襲である。

 2008年、11番人気で大金星を飾ったブラックエンブレムは、春にはGIIIフラワーC(中山・芝1800m)を制し、オークスでは4着と奮闘した実力馬だった。それが、ローズSで15着と大敗を喫すると人気が急降下。本来の力を忘れ去られていた。

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