「絶対女王」にも波乱の多い桜花賞。今年の逆転候補はアエロリットだ
2017年クラシック候補たち
第7回:アエロリット
前哨戦では"あと一歩"のレースを繰り返していた馬が、クラシック本番の舞台で戴冠する――。まだ実力が定まらず、一戦ごとに結果が変わる3歳春のクラシック戦線において、そんな逆転劇がたびたび繰り広げられてきた。
とりわけ、牝馬三冠の初戦となるGI桜花賞(阪神・芝1600m)では、近年そのパターンが多くなっている。昨年の覇者ジュエラーも、デビュー2戦目のGIIIシンザン記念(京都・芝1600m)、続くGIIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)と、いずれも僅差の2着に敗れたが、本番の桜花賞で見事に優勝した。
一昨年の桜花賞馬レッツゴードンキもそうだろう。2歳の8月にデビュー勝ちしてから4戦連続で重賞に挑むも、すべて2、3着に惜敗。「大一番では足りない存在」という評価が囁かれ始めていたが、最大目標のGIの舞台で会心の勝利を飾った。
加えて、2頭とも断然の1番人気(2016年メジャーエンブレム、2015年ルージュバック)を向こうに回しての勝利である。今年の桜花賞も、ソウルスターリング断然のムードだが、逆転を狙う馬が台頭してもおかしくない。
その候補の1頭として挙げられるのが、アエロリット(牝3歳/父クロフネ)だ。
クラシック第1弾の桜花賞制覇を狙うアエロリット
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