レッドファルクス軽視に異議あり。
高松宮記念は本当に「混戦」なのか

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 近走の実績を見れば、文句なしの主役。だが、どうしてもこの馬の"実体"がつかみ切れない――。GI高松宮記念(3月26日/中京・芝1200m)に出走するレッドファルクス(牡6歳)に対して、そんな気持ちを抱いている人は少なくないだろう。

スプリントGI秋、春連覇を狙うレッドファルクススプリントGI秋、春連覇を狙うレッドファルクス レッドファルクスは、昨秋のGIスプリンターズS(2016年10月2日/中山・芝1200m)を制覇。れっきとしたスプリント界の「王者」である。

 2013年11月のデビューから、2年かけて条件クラスから脱すると、昨年5月の欅ステークス(2016年5月28日/東京・ダート1400m)を制して初めてオープンクラスで勝利を飾った。そこから一気に本格化し、続くGIIIのCBC賞(2016年7月3日/中京・芝1200m)で重賞初制覇。その勢いのまま、スプリンターズSまで制してGIのタイトルを手にした。

 その後、年末に挑んだGI香港スプリント(2016年12月11日/香港・芝1200m)では12着と大敗を喫したが、初の海外遠征であり、「スプリント王国」と言われる香港の猛者たちが相手では仕方がない結果と言える。

 とすれば、再び国内戦となる高松宮記念では、「王者」として断然の注目を集めてもおかしくない存在だ。

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