フェブラリーSで「強い根岸S組」に勝てる、とっておきの1頭がいた

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 今年最初のGIフェブラリーS(2月19日/東京・ダート1600m)が開催されます。

 ただ、メンバー的にはやや寂しい感じがしますね。長くダート界をけん引してきたホッコータルマエが引退し、代わって中心的な存在となったアウォーディー、さらにそのアウォーディーを地方交流重賞の東京大賞典(2016年12月29日/大井・ダート2000m)で破ったアポロケンタッキーらが出走しないからです。

 また、昨秋のGIチャンピオンズC(2016年12月4日/中京・ダート1800m)でアウォーディーを差し切って勝利し、ダート界のトップに踊り出ようかというサウンドトゥルー(せん7歳)も、当初は芝スタートに懸念があって、ここに向かう予定はなかったそうです。ゆえに、およそ2週前に行なわれた地方交流重賞の川崎記念(2着。2月1日/川崎・ダート2100m)を使ったのでしょう。

 それが結局、今回も出走することになったのは、前述の2頭が回避し、相手関係が楽になったからだと思いますが、はたしてそういった形の出走で結果が出せるのか、やや疑問です。主戦の大野拓弥騎手が騎乗停止となって、直前に鞍上が代わるのもプラスとは言えません。

 昨年の覇者モーニン(牡5歳)にしても、名手のライアン・ムーア騎手が鞍上を務めることで人気にはなりそうですが、気にかかる点があります。昨年は前哨戦の根岸S(東京・ダート1400m)を使って挑んできたにもかかわらず、今年はその根岸S(1月29日)をスキップして、ぶっつけで臨んできたからです。

 もちろん、このことが功を奏する可能性もありますが、昨年の勢いは感じませんし、前哨戦を使わなかったことには、何らかの理由があるような気がします。昨年は本命視しましたが、今年はそこまでの評価はできません。

 さらに、コース改修と施行時期が変更されてから有力なステップレースとなっていた東海S(1月22日/中京・ダート1800m)組も、勝ったグレンツェントをはじめ、上位勢のほとんどが出走を見送り。多くの実績馬が参戦しないうえ、有力各馬が臨戦過程で不安を抱える中、今年のレースは全体のレベルもやや低調になってしまった感がありますね。

 しかし逆に言えば、激戦は必至。例年に比べると、かなりの混戦模様と言えるのではないでしょうか。

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