エアグルーヴの血を引く「筋肉系」ヴァナヘイムが早くもデビュー (2ページ目)
同馬の育成が行なわれたのは、ノーザンファーム空港牧場。担当スタッフの高見優也氏は、春の取材でこんな感触を口にしていた。
「筋肉質なタイプで、体にメリハリがありますね。すごくいい感じの体つきをしていると思います。筋肉量も豊富です。育成期間にだいぶ成長してよくなってきましたし、まだまだこれからもよくなるでしょうね」
ヴァナへイムは、所属する角居勝彦厩舎(栗東トレセン/滋賀県)に入厩し、すでに本格的な追い切りを消化。8月28日の2歳新馬(小倉・芝1800m)で初陣を飾る予定だ。鞍上は、調教でも騎乗している浜中俊騎手が務める。
初めてのレースとなれば、レースへの対応や折り合い面など、いろいろな不安も出てくるもの。しかし、同馬にとってはそれも心配ないだろう。高見氏のコメントがそれを裏づけている。
「折り合いには問題がなく、乗りやすい馬ですね。こちらの指示に従ってくれます。距離についても、(2000mを超えて)ある程度長いところまでいけるのではないでしょうか」
なお、4月の時点では「いつでも(デビューへ向けて)動かせるが、焦らずじっくり進めます」と、高見氏は語っていた。そういった方向性にあったにもかかわらず、意外にも8月という早いデビューとなったのは、それだけ「調教が順調に進んだ」ということだろう。
祖母エアグルーヴの血を受け継ぐヴァナへイム。早くもこの世代を牽引する"主役候補"となれるのか。デビュー戦でどれだけのパフォーマンスを見せるのか注視したい。
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