2億円超え、セール最高額だったサトノヴィクトリーに漂う「品格」 (2ページ目)
加えて、サトノヴィクトリーの父は、不動のトップサイヤー、ディープインパクトである。兄サトノクラウンの父は、日本でほとんど実績のないマルジュ。それでも成功したのだから、父が実績十分のディープインパクトに代わって、弟への期待がさらに膨らむのは無理もない。
そんなサトノヴィクトリーについて、間近にいるスタッフたちはどう見ているのだろうか。同馬の育成を担当したノーザンファーム空港牧場(北海道)の犬伏健太氏は、4月の時点でこんな印象を口にしていた。
「顔つきもよく、馬に品がありますね。高額馬に見合う"品"を持っていて、大人びている雰囲気です。今は馬の成長に合わせて育成を行なっている段階ですが、ここからさらに変わっていくかな、という印象を持っています。なお一層、大きくなる可能性もありますね」
歴戦のスタッフが感じる"品のよさ"。そのうえで、やはり父から受け継いでいる"いい部分"が垣間見られるという。犬伏氏が続ける。
「いい馬が持っている"要素"を感じますよね。ディープインパクトの産駒らしい、しなやかさがあります。独特のオーラをまとっていますし、奥がありそう。ポテンシャルの高そうなニオイがしますよ」
昨年のセレクトセールで、早くも脚光を浴びたサトノヴィクトリー。値段に見合った"オーラ"を漂わせる逸材は、競走馬となってどんなパフォーマンスを披露してくれるのか。デビューの日が来るのを、楽しみに待ちたい。
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