【競馬】ダービー戦線の新星、レーヴミストラルが背負う「野望」
2015年クラシック候補たち
第12回:レーヴミストラル
GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)のトライアル戦、GII青葉賞(東京・芝2400m)が5月2日に行なわれた。2着までにダービーの優先出走権が与えられるこのレースを制したのは、1番人気のレーヴミストラル(牡3歳/父キングカメハメハ)だった。
この白星によって、ダービー戦線の"新星"として名乗りを上げたレーヴミストラル。しかし同馬は、すでにデビュー前から、この世代でとりわけ大きな注目を集めていた一頭である。
青葉賞を快勝した血統馬、レーヴミストラル。 注目の理由は、その血統背景にある。同馬の姉は、デビューから3連勝でGI阪神ジュベナイルフィリーズ(2010年/阪神・芝1600m)を制したレーヴディソール(父アグネスタキオン)。また、兄には2009年の青葉賞を制し、続く日本ダービーで5着と健闘したアプレザンレーヴ(父シンボリクリスエス)がいる。その他の兄姉も軒並みオープンクラスで活躍しており、これらの母であるレーヴドスカーは、まさに日本屈指の繁殖牝馬と言える。
さらに、この母のすごさを物語るのは、産駒の牡馬すべてが「ダービー出走」を果たしてきたこと。前述したアプレザンレーヴに限らず、ナイアガラ(2006年=17着/父ファンタスティックライト)、レーヴドリアン(2010年=11着/父スペシャルウィーク)と、結果を出せなかったものの、クラシック最高の舞台で奮闘した。
こうした血統背景から、多大なる期待を背負ってきたレーヴミストラル。デビューから2戦は連敗を喫したものの、3戦目の未勝利戦(1月24日/京都・芝1800m)で初勝利を飾ると、以降は素晴らしい末脚を披露して破竹の3連勝を飾った。青葉賞でも豪快な差し切り勝ちを収め、兄たちに続いてダービーの出走権を獲得。いよいよ、兄たちが果たせなかったダービー制覇という夢を目指すこととなった。
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