【競馬】イスラボニータ、鞍上・蛯名正義が語る「ダービー熱」 (3ページ目)

  • 新山藍朗●構成 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

――ダービーの舞台は、イスラボニータが4戦4勝という東京です。初の中山だった皐月賞よりも、舞台設定は申し分ありません。

「イスラボニータが東京に実績があるのは確かだけど、トゥザワールド(牡3歳)をはじめ、ライバルと言われている馬たちとは東京で戦っていないからね。そういうライバル馬たちだって、東京でさらによさが出るかもしれない。だから、現時点では何とも言えない。まあ、舞台が中山から東京に変わることが、イスラボニータにとって悪い材料にはならない、ということだけは間違いないけどね」

――2400mと距離が延びる点については、どう考えていますか。

「父親がフジキセキで、母の父がコジーン(それぞれ主な産駒にはマイラーが多い)。そういう血統のイスラボニータで、『どうやって距離をもたすんだ』って言う人もいるみたいだけどね(笑)。そんな考えを覆(くつがえ)すのが、競馬だから。それに、オーナーが調べたDNA検査で、距離は2400mまで大丈夫という結果が出ているって聞いている。距離については、こなすか、こなせないかわからないけど、出走馬みんな、条件は一緒。だから、特に心配はしていません」

――ライバル馬については、どう考えていますか。

「僕自身、ライバルがどうとか、あまり意識はしません。それよりも、自分の馬の力を出し切ることが重要。力を出し切って負けるのは、仕方のないことだから」

――今回は、牝馬のレッドリヴェール(牝3歳)が参戦します。この馬については、どう見ていますか。

「阪神ジュベナイルフィリーズ(2013年12月8日/阪神・芝1600)で、ハープスター(牝3歳)を破っていて、そのハープスターにイスラボニータは新潟2歳S(2013年8月25日/新潟・芝1600m)で負けている。しかも、今年の3歳牝馬はレベルが高くて、牡馬以上とも言われている。(オークスで2着に敗れたとはいえ)ハープスターの強さを考えれば、強敵になる一頭であることは間違いないと思う」

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