【競馬】朝日杯FS、最後の中山開催で武豊が奇跡を起こす (2ページ目)
ちなみに、プレイアンドリアルは、2走前には左回りの盛岡競馬場の芝レース(1600m)に出走(1着)。陣営としては、世代の頂点を決める、日本ダービー(東京・芝2400m)を最大目標として、早くからそこを意識してローテンションを組んでいると思います。そういう意味では今回のレースも、日本ダービーに向けて、いいステップレースになるかもしれませんね。
プレイアンドリアルに劣らず、ディープインパクト産駒のアトム(牡2歳)も、能力はトップクラスです。
前走のデイリー杯2歳S(10月5日/京都・芝1600m)では、新馬勝ち直後の重賞レースで惜しくも2着に敗れましたが、勝ち馬はすでに重賞勝ち(小倉2歳S)を収めていたホウライアキコ(牝2歳)。しかも、同レースは前に行った馬のほうが有利な馬場でした。そうした条件の中、後ろから仕掛けていって、2、3番手から抜け出したホウライアキコにクビ差まで迫ったのは評価できます。
また、アトムを管理するのは、ドリームジャーニーで2006年の朝日杯FSを制している池江泰寿厩舎。このレースの勝ち方を知っているという点も、プラス材料になると思います。
牝馬ながら、朝日杯FSに挑戦するベルカント。 さて、このレースの「ヒモ穴馬」には、牝馬のベルカント(牝2歳)を指名したいと思います。
牝馬で、しかも関西馬でありながら、12月8日に行なわれた「2歳女王決定戦」の阪神ジュベナイルフィリーズ(以下、阪神JF/阪神・芝1600m)ではなく、関東圏開催の、2歳牡馬のチャンピオン決定戦とも言える朝日杯FSに挑んでくるということは、それだけこのレースに勝機があると踏んでのことなのでしょう。
確かに阪神JFには、ハープスター(牝2歳)をはじめ、2歳重賞レースで牡馬を蹴散らしてきた好メンバーがそろっていました。それに実際、新潟2歳Sでハープスターに完敗した(3馬身差)、前出のイスラボニータを物差しにすれば、同馬に負けたプライアンドリアルよりハープスターのほうが上ということになります。さらにアトムも、阪神JFで7着(2番人気)に敗れたホウライアキコに負けています。そう考えれば、今回の選択は決して"冒険"とは言えないと思います。
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