【競馬】格安の新種牡馬、マツリダゴッホの評価が高いワケ
6月1日からスタートした今年の2歳戦。続々とデビューする若駒たちの活躍が話題にあがるのと同時に、注目を集めるのが「新種牡馬」の動向だ。
新種牡馬とは、今年から産駒がデビューする種牡馬たちのこと。特に初年度産駒の成績は、種牡馬としての評価を定める重要な要素のひとつとなる。そのため、多くの関係者がその動向を注視しているのだ。そんな中、初年度産駒の意外な良績により、脚光を浴びている新種牡馬がいる。マツリダゴッホ(父サンデーサイレンス)である。
マツリダゴッホが唯一のGI勝利を飾った2007年の有馬記念。ウオッカら人気馬を蹴散らした。
マツリダゴッホは、2007年のGI有馬記念をはじめ、重賞6勝の実績を残した活躍馬。2009年に現役を引退すると、2010年から種牡馬生活をスタートさせた。初年度の種付け料(※1回の種付けにかかる費用)は、100万円。種付け料1500万円のディープインパクトや、800万円のステイゴールドなど、同じサンデーサイレンスを父に持つトップ種牡馬に比べると、必ずしも高い評価ではなかった。
しかしそのマツリダゴッホ産駒が、今年の2歳戦で快進撃を見せている。8月25日までに13頭が出走し、なんと4頭が勝ち上がりを決めたのだ。同時期のディープインパクト産駒が、28頭の出走で7頭の勝ち上がりであることからも、勝率の高さがわかるだろう(マツリダゴッホ産駒=勝率.308、ディープインパクト産駒=勝率.250)。
この週末に行なわれる2歳馬の重賞レース、小倉2歳S(9月1日/小倉・芝1200m)にも、マツリダゴッホを父に持つウインスプラッシュ(牡2歳)が出走予定。産駒初の重賞タイトルを狙っている。
いったいなぜ、マツリダゴッホの子はここまで走るのだろうか。同馬を繋養するレックススタッドの海老原雄二氏は、その理由をこう分析する。
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