【競馬】息子ロゴタイプは皐月賞本命。未冠のローエングリンが種牡馬で成功したワケ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

ローエングリンの「愛息」ロゴタイプ。トライアルのスプリングSを快勝し、皐月賞本番に挑む。ローエングリンの「愛息」ロゴタイプ。トライアルのスプリングSを快勝し、皐月賞本番に挑む。 4月14日に中山競馬場で行なわれる皐月賞。競馬の花形とされる3歳牡馬クラシックの第一弾とあって、良血馬たちがズラリとそろった。有力馬の父名を見ても、弥生賞を制したカミノタサハラの父ディープインパクトを筆頭に、コディーノの父キングカメハメハや、エピファネイアの父シンボリクリスエスなど、現役時代にいくつものGIを制した名馬たちの名が並ぶ。

 だがその中で、自身はGI未勝利ながら、大舞台に有力馬を送りこむ異色の種牡馬がいる。皐月賞の最有力候補と目される、ロゴタイプの父ローエングリンだ。

 種牡馬ローエングリンの注目度が一気に高まったのは、昨年12月の朝日杯フューチュリティS。今年のクラシックを目指す世代の最初のGIで、ローエングリンを父に持つ2頭が好走。ロゴタイプが勝利し、ゴットフリートが3着入線を果たした。ディープインパクトやキングカメハメハなどの一流種牡馬は、毎年100頭を超える産駒がいるのに対して、この世代(2010年生まれ)のローエングリン産駒は、わずか47頭しかいない。それでいて、この快挙を達成したのだ。

 まして、今やGIを勝った馬でも種牡馬入りできないケースがある時代。そうした状況にあって、GI未勝利馬の子どもがここまで活躍することは極めて珍しいことだ。

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