【競馬】福永騎手が語る皐月賞。エピファネイアの確固たる勝算
皐月賞に挑む、エピファネイア(写真中央)。弥生賞4着からの巻き返しを狙う。福永祐一騎手インタビュー(2)
牡馬クラシック第1弾の皐月賞が4月14日(中山・芝2000m)に開催される。今年は関東馬に有力馬がそろっているが、その牙城を崩し、頂点を狙う関西馬の"雄"がいる。名牝シーザリオを母に持つ、エピファネイアだ。そこで今回は、先の桜花賞で14番人気のプリンセスジャックを3着に入線させた、鞍上の福永祐一騎手に、皐月賞制覇への手応えを聞いた。
――福永騎手は、皐月賞で有力馬の一頭に挙げられる、エピファネイアに騎乗予定です。本番と同じ舞台で行なわれた前走の弥生賞(3月3日/中山・芝2000m)では、1番人気に推されながら4着でした。当時、福永騎手は騎乗停止中で、ビュイック騎手が手綱を取っていましたが、敗因については何か聞いていますか。
「レース前のエピファネイアは、パドックでは落ち着いていたし、返し馬もしっかりできていました。テレビの画面を通して見る限り、何ら問題はないようだったのですが、あとで聞いた厩舎スタッフの話によると、レース直前にすごく発汗していたというんです。おそらく、返し馬が終わってから発走するまでの間に、急激にテンションが上がったんでしょうね。ただ、その原因が何なのかがわからない。その点を含めて、ビュイック騎手からいろいろと話を聞きたかったんですが、話を聞く間もなく、彼が帰国してしまって......」
――レースでは道中2~3番手につけて、直線で押し切りを図るも、余力がなくなって、後ろからきた馬にかわされるといった内容でした。
「大外(12頭立ての12番)という枠が決まった時点で、『ツイていないな』と思いました。というのも、レースはおそらくスローになるので、その流れの中で道中は3~4番手の競馬をせざるを得ないだろうな、と思ったからです。内目の枠を引いていれば、前に馬を置いて、脚をためられますが、大外では難しいですからね。実際、レースは予想通りのスロー。それで、エピファネイアは気負って、行きたがってしまった......。実際に自分が乗ったとしても、あの枠からでは、おそらく同じような競馬になっていたと思います」
――4着という結果については、どう見ていますか。
「皐月賞までは無敗でいきたかったので、負けたのは残念でした。とはいえ、(本番への)トライアルとしては、悪くないレースだったな、と思います。エピファネイアと他の馬との力の差がわかったことがよかったです。(エピファネイアが)多少引っかかっても、他馬をねじ伏せることができるのかというと、(弥生賞の時点では)そこまでの力はなかった。そのことが確認できただけでも、トライアルとしては収穫だったと思います」
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