【競馬】エリザベス女王杯は、レインボーダリアの大駆けに注意!

昨年のエリザベス女王杯でも5着と奮闘したレインボーダリアの一発に期待。昨年のエリザベス女王杯でも5着と奮闘したレインボーダリアの一発に期待。元ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 年末の有馬記念まで7週連続で行なわれる秋のGIシリーズ後半戦がスタートします。その第一弾となるのは、11月11日に開催されるエリザベス女王杯(京都・芝2200m)。3歳牝馬と古馬牝馬の"統一女王決定戦"とも言えるレースです。

 3歳馬と古馬との熾烈な「女王争い」は毎年繰り広げられてきました。記憶に新しいところでは2006年、デビューから5連勝中のカワカミプリンセス(12着/1位降着)vs連覇を狙うスイープトウショウ(2着)、2010年の三冠牝馬アパパネ(3着)vs充実期を迎えていたメイショウベルーガ(2着)、そして昨年の、秋華賞馬アヴェンチュラ(2着)vs古馬になって風格を増したアパパネ(3着)といったところが戦前に話題を集め、それぞれ本番でも見応えのあるレースを見せてくれました。

 ただ今年は「統一女王」とは言っても、三冠牝馬ジェンティルドンナ(牝3歳)がジャパンカップに出走予定。事実上は「ナンバー2決定戦」と言えそうですが、そのジェンティルドンナの代役となる、ヴィルシーナ(牝3歳)が強力です。

 牝馬三冠レースすべて2着のヴィルシーナ(牝3歳)は、古馬に挑戦する今年の3歳馬の代表格。ジャパンカップでも勝ち負けできると言われているジェンティルドンナ相手に、それも負かしにいって2着を確保するのは、相当な芸当です。能力が高くなければ、普通なら1、2回は取りこぼしてしまうもの。ジェンティルドンナがいなければ、おそらくヴィルシーナが三冠牝馬になっていたでしょう。本当に生まれた年が悪かったとしか言いようがないですね。

 今度はマークされる立場で、しかも古馬が相手となりますが、今回も正攻法の競馬で、いいレースを見せてくれると思っています。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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