【競馬】マイルCSは、展開向くサンカルロの末脚が爆発する!?

マイルCSに挑むサンカルロ。多くの有力馬を抑えて、初のGI制覇なるか!?マイルCSに挑むサンカルロ。多くの有力馬を抑えて、初のGI制覇なるか!?元ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

この連載で重賞レースの"穴馬"を推奨している大西直宏氏が、ただいま絶好調だ。アルゼンチン共和国杯のルルーシュに続いて、エリザベス女王杯でも7番人気のレインボーダリアの激走を見事に読み切った。そして今回は、11月18日に開催されるマイルCS(京都・芝1600m)。激戦必至のレースで「穴の主役」に大西氏が抜擢したのは、なんとGI挑戦11戦目となる6歳馬だった。

 11月18日には、京都競馬場で秋のマイル王を決めるマイルCS(芝1600m)が行なわれます。今年は本当に多彩なマイラーがそろい、馬券的には非常に面白いレースになりました。

 安田記念を制した"春のマイル王"ストロングリターン(牡6歳)をはじめ、昨年の安田記念を勝ったリアルインパクト(牡4歳)、昨年のマイルCS優勝馬エイシンアポロン(牡5歳)と2着馬フィフスペトル(牡6歳)、さらにマイルGI2勝(朝日杯FS、NHKマイル)の実績を持ち、前哨戦のスワンSを制すなど昇り調子のグランプリボス(牡4歳)など、有力馬が目白押し。

 おまけに、層の厚い3歳馬勢からも、京成杯オータムハンデを勝ったレオアクティブ(牡3歳)に、ラジオNIKKEI賞を制して前走の富士Sでも2着と好走したファイナルフォーム(牡3歳)、そして今年の牝馬三冠レースすべてで好戦してきたアイムユアーズ(牝3歳)が参戦。どの馬が1番人気になるのかさえ、予想するのが大変です。

 まさに大混戦のマイルCS。展開ひとつでどの馬にもチャンスがありそうですが、それを左右するのは、この秋も毎日王冠と天皇賞・秋で豪快な逃げっぷりを見せたシルポート(牡7歳)ではないでしょうか。

 とにかくシルポートは速いペースで逃げる馬。ここでもハナを切ることは間違いないでしょう。ただ、前の2戦と違うところは、今回はマイル戦だということ。1800mや2000mでは、他のジョッキーたちも「どうせバテるだろう」と、ほぼノーマークで逃がしますが、マイル戦では「あまり楽に逃げさせると残られてしまうかも......」という心理が働き、早めの仕掛けになると思います。実際、春の安田記念も、昨年のマイルCSも同様の展開になりました。

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著者プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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