山下美夢有が2年連続で年間女王になれたわけ「五輪は特別。日本代表として出たい」 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji

 平均ストロークに加え、平均パット数、パーセーブ率、平均バーディー数なども1位。ドライビングディスタンスは53位と飛距離は出なくとも、このディスアドバンテージを"技"でしのいで、2年連続で女王の座をモノにした。

「(フェアウェーキープ率1位について)私のなかでは、結構曲がっているイメージがあったし、海外で戦った時とかはなかなかフェアウェーにいかないこともあった。(ティーショットの)精度を高めていくことはずっと取り組んできました」

 年間女王を最終戦まで争った申ジエは、来年開催されるパリ五輪への挑戦を口にした。その目標は、山下も同じだ。世界ランキングで畑岡奈紗に続く日本人2位につけている山下は、現在の立場を維持できれば自ずと出場権が手に入る。

「五輪はすごく出たい。五輪は特別で、記憶に残ると思うので、日本代表として出たい。パリのイメージ? めっちゃきれいな街......(笑)。来年も変わらず、引き続き頑張りたい」

 稲見萌寧をはじめ、国内ツアーのライバルが米ツアーへの挑戦を決めるなかで、山下は「まだそこまで考えていない」と話す。米ツアーでの勝利や海外メジャーで好結果を残すことを夢見るのと同様、国内ツアーの女王の座を守り続けることも困難な道のりであり、山下にとっては"挑戦"なのだろう。

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