【木村和久連載】シーズン到来。コンペやクラブ競技を楽しむためには? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 じゃあ、80台狙いの、結構やり込んでいるゴルフファーはその際にどうするのか?

 これは、本人が決めればいいのです。日頃からノータッチで打っているなら、ノータッチでやればよろしいかと。それで、たまにディボット跡などにボールがあった場合、「そういえば、今日は6インチ動かしていいんだよね?」と、わざとらしく周りに聞こえるように言って、ボールを6インチ以内の程よいところに動かして打てばいいだけです。

 上級者が毎回ボールを動かすのも変でしょ? ハーフに1回ぐらい動かすのがスマートでよろしいのではないですか。

 あと、過去にも最大スコアの話を何度かしましたが、コンペでは最高に叩いた時のマックスのスコアを予め決めることができます。これは、R&A(英国ゴルフ協会)が決めたことですから、どんどん採用したほうがよろしいと思います。

 例えば、ダブルカットにするなら、パー3のショートホールの場合、2倍の「6」までとして、それ以上はカウントしないというものです。バンカーから抜け出せずに苦しむ人の救済策という点においても、とても有効なルールだと思います。

 けど、そういうお助けルールは、さほどうまくない人が助かるわけで、コンペの幹事連中に、そのありがたみが伝わっているかどうかは甚だ疑問です。

 というのも、コンペの幹事というか主催者は、大抵ゴルフ好きが多く、下手な人の苦しみをさほど理解していないからです。コンペのルールやニギリは、常に強者が勝手に決めるもの、と理解しておいたほうがいいでしょう。

 しかし今は、弱者がモノを言える時代です。下手な人が「優しいルールにしよう」と言ってもいいのです。

 ただ、結果的には「生ぬるい」などと言われて、却下されがち。そこは、コンペに参加する若い女性などが「優しいルールがいいわね」とさりげなく言っていただけると、主催者も考慮して、円滑にことが進むかもしれません。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る