2020.12.01

マスターズ制覇で汚名を返上。ダスティン・ジョンソン、パワーと小技の凄み

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 史上初の11月開催となった今年のマスターズを制したのは、"DJ"ことダスティン・ジョンソン(36歳/アメリカ)だった。

 普段は感情をあまり表に出さず、淡々とプレーしているが、表彰式では言葉に詰まって、涙を堪え切れずにいた。その姿に感動した人も多かったのではないだろうか。

 終わってみれば5打差の圧勝だったが、DJにとっては、念願のメジャー2勝目。喜びは一入(ひとしお)だった。

「メジャーの重圧は誰よりも重く感じていた。このマスターズに勝つために、僕たち兄弟は戦ってきた」

 そう言って、バッグを担いだ弟の"AJ"ことオースティンとがっちりと肩を抱き合った。 

念願のマスターズ優勝を飾ったダスティン・ジョンソン念願のマスターズ優勝を飾ったダスティン・ジョンソン  DJの出身は、サウスカロライナ州コロンビア。マスターズの開催地であるジョージア州オーガスタから、車で1時間あまりの街だ。

「子どもの頃から、練習の際には『これは、マスターズでの勝利のパット』『このアプローチは、マスターズで勝利を導くもの』などと、弟とずっと言い合ってやってきた。それが......ようやく実現した。......言葉にならない」

 他の何より、DJはこのマスターズで勝つために戦い続けてきた。それが、ついに実現したのだ。感極まるのも無理はない。