【木村和久連載】紙媒体とWeb。ゴルフメディアの実情を探ってみる (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ゴルフにも、ゴルフ総合サイトと申しましょうか、ゴルフ雑誌の出版社や編集部などが立ち上げた"ゴルフポータルサイト"がいくつかあります。それらは、大きく分けて3つのコンテンツに分かれています。

(1)ニュース&読み物
 従来のゴルフ雑誌がやってきたことの、簡易版みたいな扱いですか。それでも、トーナメントの速報などは、ほぼリアルなもので、紙媒体ではできなかったスピーディーな情報を発信しています。

 ゴルフ週刊誌が毎週火曜日発売になっている理由を知っていますか?

 昔は、日曜日に終わるトーナメントの結果を掲載して、最も早く店舗販売できるのが、火曜日だったからです。今や、トーナメントの結果は、その日のうちにテレビで報道され、翌日にはスポーツ新聞が大きく紙面を割いていて、火曜日発売ではあまり意味がないのですが、かつての名残から、そのまま変わっていないのでしょう。

 まあ、ゴルフ週刊誌の場合、トーナメント情報がメインではありませんしね。コラム、漫画、レッスン、試打、人生相談など、さまざまなコンテンツでゴルフの面白さを伝えています。そのコンテンツに対して、読者はお金を払っているんですね。

 翻(ひるがえ)って、ゴルフ総合サイトの場合、先述したようにトーナメント情報などの速報性は高まりましたが、無料記事となって、雑誌に掲載されているものに比べて、読み応えがありません。

 ただ、総合サイトのニュース記事などは"客寄せパンダ"みたいなもので、ほかでお金を使ってもらう導入ページとして、大きな役割を果たしています。

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