【木村和久連載】なぜか寝られない...。ゴルフと睡眠の不思議な関係 (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 若い人がすぐに眠れないのは、精神が興奮しているケースが多いです。

「なんで、あそこで叩いたんだろう」とか、「あの(ニギリの)レート、ぼったくりだよな」とか、「いちいち走れとか、うるせいっていうの」などなど、コースで受けたストレスが効いて、頭の中で煩悩がグルグルと回っているんですね。

 ゴルフって、結局はスコアを競う遊びでしょ。負けたときは、本当に悔しいです。ストレスマックスでのしかかってきます。そうなると、いろいろと思い出してまったく眠れません。

 一方、年配の50歳以上の方は、精神的なダメージは少ないです。強い相手とは最初からニギッたりしませんから。私も「悔しい」という言葉は、もう何年も使っていません。

 悔しくないけど、眠れない。それは、体が興奮しているからです。

 特に今からのシーズン、日焼けして体が火照っていると、眠りづらいです。体は疲労している反面、興奮もしているのです。要は、普段はのんびりと過ごしている年配の方は、いざ体のゴルフスイッチが入ると、そのゴルフモードがなかなか抜けないのです。

 ですから、何回も寝返りをうって、夜中に目が覚めたり、トイレに行ったりと、眠りが浅いのです。そうして翌日、朝7時ぐらいに起きますが、体がすこぶる重い。鉛になった感じですかね。

 日頃の癖で起きますが、動きは本当に鈍いです。結局、疲れた体を完全に回復させるには、その翌日もちゃんと寝て、ようやく元に戻ります。

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