【木村和久連載】なぜ、オヤジゴルファーはレッスンで上達しないのか

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第141回

 アマチュアゴルファーは、レッスン雑誌を読んだり、誰かに教わったりしないと上達しませんよね。

 けど、ゴルフをやるオヤジ連中は、高収入で社会的な地位も高いがゆえ、体育会系の若者に頭を下げて教えを請うのが苦手です。しかも、自分で吟味して理解しないと動かないので、始末に負えません。

 彼らは現在のビットコインの相場のような、理解し難いものには二の足を踏みます。それは、クレバーな判断だと思いますが、だからといって、ゴルフのレッスンを受けたがらないのは、どうかと思います。

 結局、「誰の指図も受けず、独学で人生を乗り切ってきたプライド」が、邪魔をしてしまうのです。

 オヤジ連中は、仮にゴルフを教わったところで、自分にも中途半端なゴルフ知識があるので、独自の理論を展開しがちです。

 先生が「体重移動ができていませんね。もっと右足に体重を乗せましょう」と言うや、「最近は左足体重で打ってもいいんだよ。タイガー・ウッズも故障して以来、左足体重だし」などと"釈迦に説法"なことを言いますから。

 ゴルフを学ぶって、ほんと大変だと思うし、教える先生方も、頑固なオヤジになんか、教えたくないんじゃないですかね。もし、自分がゴルフを教えるなら、まったくゴルフを知らず、誰の手垢もついていない20代女性を選びます......って、そりゃそうだ。

だてに知識や経験がある分、オヤジ連中を指導するのは大変なんですよね...だてに知識や経験がある分、オヤジ連中を指導するのは大変なんですよね... というわけで、今回は頑固オヤジゴルファーのレッスンについて言及したいと思います。

 オヤジゴルファーは、すでに何人かのレッスンプロに教わったり、ゴルフ雑誌を読んだりして、学んできた経験があります。それを、自分で理解して応用し、中途半端なオリジナル打法を身につけているのです。

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