【木村和久連載】ゴルフ場には取扱注意の「珍客」がいっぱい (5ページ目)
そうそう、バリ島のゴルフ場ではブッシュの中で何やら動く物体を発見しました。凝視してみると、それは木の枝を体に巻きつけたロストボールの売り子でした。見つかったらコース側に怒られるから、こっそり迷彩を施してお客が来たらボールを売っていたんですね。
いやぁ~、出会ったときは参りましたよ。だって、最初はゲリラかなんかと思って、かなりびっくりしましたから。
夢の国、アメリカ・オーランドのディズニーワールドのゴルフ場もすごかったですね。ここはおとぎの国だからって、バンカーがミッキーマウスの形をしていてオサレです。
しかし、ルンルン気分でゴルフをしていたら、ブッシュへ打ち込んでしまいました。仕方なくボールを探しに行ったら、そこは湿地帯。つまり、ディズニーワールド全体が、沼地みたいな場所を埋め立てて造ったことがわかった次第ですが、ちょっと気味が悪かったですね。なんか、ワニが出そうで......。そう思って、そのときはボールを探すことなく、そそくさと引き上げていきました。
あれから十数年が経って最近、ディズニーワールド園内の湿地帯でワニが出たという騒ぎがありました。そうか、やっぱりあのときの勘は正しかったんだな、と思いました。たぶん、あのときもワニとか、プレデターとか、いたのかもしれません。そう思うと、ちょっとぞっとしますね......。
ゴルフは楽しいですが、知らない土地でのボール探しでは、深入りは禁物です。犬がいたら目を合わさず、トカゲがいたら通り過ぎるのを待ちましょう。
「これぞ、シャッターチャンス!」と思って、スマホで動画なんて撮ろうとしないことです。ほんと、敵もスピーディーですから、要注意ですよ。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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