全英OP5勝のトム・ワトソンに通じる、
松山英樹のベストな臨戦過程

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 松山英樹(25歳)に、メジャー優勝の期待が高まっている。

 今年のメジャー大会は4月のマスターズから始まって、6月の全米オープン、そしてまもなく始まる全英オープン(7月20日~23日/イングランド)で3試合目となる。

 マスターズでは11位にとどまったけれども、全米オープンでは堂々の2位。それも、最終日にはその日のベストスコア「66」を叩き出す猛チャージを見せて、松山はその存在感を世界中に知らしめた。

 現在、世界ランキング2位。松山は常に優勝候補に挙げられるポジションにあって、その位置づけは、これまでの日本人選手が足を踏み入れたことのない"未踏のゾーン"にある。

 そうした状況にあって、松山は世界的にも高い評価を受けている。1976年全英オープンの勝者で、テレビ解説者として有名なジョニー・ミラー(70歳/アメリカ)が、今回の優勝候補ナンバー1として、松山の名前を挙げているほどだ。

 実際、今季の松山の米ツアーでのスタッツを見てみると、トップ10入りが5回。平均ストロークは69.798で8位。パーオン率も70.11%で8位。イーグル数が9個で10位。バーディー率、パーブレイク率はいずれも3位。こうしたデータを見る限り、いつメジャーを勝ってもおかしくない。

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