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A・スコットもリオに不参加。五輪のゴルフ復活は何のためなのか (4ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 現に、インド代表のアニルバン・ラヒリ(28歳)などは、母国でのゴルフ普及の起爆剤となるべく、五輪への意識が高く、そこでの活躍を誓う。

「ボクが五輪でメダルを獲れば、きっとインドですごいゴルフブームが起こると思う」

 五輪の選手出場枠は、60人。1カ国最大2名、5大陸で最低1名の出場権が保証されている。世界ランキング15位以内は、各国最大4名の選手が出場できるが、それに該当するのは現在のところ、アメリカだけ。つまり、およそ30におよぶ国と地域から選手が集まってくるので、決してメジャーのような一流プロの集まりではない。そこで華やかな戦いの舞台を作るには、トップ選手がそろって出場してこそ、だ。

 各選手には、義務とは言わないが、できる限り五輪に出場し、そこで素晴らしい戦いを見せてほしい。そう望むのは、あくまでもゴルフ界の今後の発展のため。それが、ゴルフに携わる多くの関係者の願いでもある。

 もちろんスピースやデイ、ファウラー、マキロイらは、そういう思いを持って金メダルを目指している。しかし反対に、シンの欠場によって出場国からフィジーの名前が消えてしまった。シンのプレーが見られないことよりも、フィジーでゴルフを広く知られる機会が失われてしまったことが、とても残念でならない。

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