今季期待の美人ゴルファー・松森彩夏「夢は五輪と海外メジャー」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 高橋明宏●撮影 photo by Takahashi Akihiro

 地元・東京に戻って中学校に進学すると、ゴルフ一本に絞った。

「中学校に入る頃には、自分でも将来はプロゴルファーになりたいな、という思いを描いていました。そんなとき、母から『将来、どうするのか決めなさい』と言われて、『ゴルフをやる』と答えました。どうして? と聞かれると困るんですけど、それだけゴルフが好きだったんだと思います。それからは、小さい頃から習っていたピアノやそろばんなど、他の習い事をすべてやめて、ゴルフだけに専念するようになりました」

 インタビューに同席していた松森の母親によれば、10代前半の娘に将来への決断を促したのには、理由があったそうだ。欧州の育児書に記してあった「日本は大学生になって進路を決めているが、それでは遅い」という考え方に共感し、それを実行したという。また、「娘には自分に賭けて、後悔しない人生を送ってほしい」という思いが強かった。ゆえに、娘が小学校6年生になる頃から、「将来、何になりたいか、決めなさい」という問いかけを繰り返してきたそうだ。

 そんな母親の話を横で聞いていた松森は、少しはにかんで苦笑いを浮かべた。

「自分で『ゴルフをやる!』と覚悟を決めたというより、親に決めさせられた感もあるんですけどね(笑)。でも、ゴルフをやめたいと思ったことはなかったですし、(いろいろと誘われた)他のスポーツに気持ちが揺れることもありませんでした。それだけ、ゴルフに対する思いが強かったからです。

(江連)アカデミーに通っていたときは、上田さん(桃子/28歳)や諸見里さん(しのぶ/28歳)らがいて、一緒に練習をやらせていただいていたんです。そういう身近にいた人が、その後、素晴らしい活躍を見せてくれた。テレビを通してその姿を見て、『自分もああなりたいなぁ』という気持ちが一層強くなりました。それが、プロになる動機にもなりました。もちろん中学校、高校のときは遊びたい時期でもありますから、『なんで、練習ばっかり』と思うこともありましたが、その度に『私には夢があるから』って、自分に言い聞かせてきたんです」

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