2014.04.10

松山英樹が3度目のマスターズで初めて体験する「感情」とは

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 期待と不安――。不思議なことに、マスターズという大会は、初出場のときよりも、出場回数を重ねるほうが、選手が抱くその振幅(しんぷく)は大きくなる。

 2011年にアマチュアで初出場して、見事日本人選手として初のローアマ(ベストアマチュア。全体で27位タイ)を獲得した松山英樹。2年ぶり3度目のマスターズに挑む彼も、プロとして初めて挑む今回、激しく揺れ動く”期待感と不安感”を初体験することになるだろう。

現地時間4月10日(~13日まで)に開幕するマスターズで躍進が期待される松山英樹。 そんな松山が、4月8日(火)の午前10時、公式記者会見場に現れた。

 マスターズ初出場でローアマとなり、昨年プロに転向したばかりで、日本ツアーで賞金王を獲得。さらに海外メジャーの全米オープンで10位タイ、全英オープンで6位タイ、そして全米プロでも19位タイと奮闘した。加えて、今季米ツアーでも、開幕戦のフライズドットコムオープンで3位タイ、ウェイストマネジメント・フェニックスオープンで4位タイという好成績を収めて、現在の世界ランキングは26位(4月10日現在)。そうした実績により、公式記者会見場に呼ばれ、大会前の注目選手としてインタビューを受けたのである。

 その会見で松山は、きっぱりとこう言った。

「(マスターズに)出られたからには、優勝を目指す。その喜びを大事にしたい。アマチュアのときは、ローアマを目指してがんばったけど、プロになったら、優勝を目指して戦う」

 そういえば、タイガー・ウッズがプロに転向してすぐに挑んだマスターズでも、同じフレーズを聞いた。かつてフィル・ミケルソンも、「今こそ、僕ら世代の選手が優勝する時期なんだ。そのチャンスを自分が手に入れなくてどうするんだ」と言っていた。

 言葉数の少ない松山だが、彼が放った「優勝を目指す」という単純なひと言も、芯がキリリとしていて、十分に伝わるものがある。