【ゴルフ】2013年、松山英樹。世界を震撼させた「5つのスキル」 (4ページ目)
さらに、松山が世界を驚かせたのは、無駄なことを排除できる能力である。今年は、ウッズをはじめ、フィル・ミケルソン、ロリー・マキロイなど、世界のトッププレイヤーとラウンドしているが、まったく動じることがなかった。本人に聞けば、「もちろん、緊張しますよ」と口では言うものの、試合が始まってしまえば、変な雑念は消えて、プレイに集中できるのだ。
結局、松山にとって、最大の目的は勝つことしかない。それは、どんなに強い相手がいても同様だ。だからこそ、自分のプレイ以外のことにはまったく感知しない。それができるから、何事にも動じることなく、淡々とプレイができるわけだ。
こうした松山のプレイぶりを見て、一緒に回った世界のトッププレイヤーたちは、彼のことを不気味に感じたに違いない。難しいショットでも喜怒哀楽を見せずに淡々とプレイし、「こいつの限界点はどこにあるんだろう」と底知れない強さを感じたかもしれない。
何はともあれ、松山は海外でも1年目ながら完全に“お客さん”ではなくなっていた。それは、全米オープン、全英オープン後のペアリングを見ても一目瞭然だ。ほとんどのトーナメントで、話題となる選手と同組でプレイしていた。
ルーキーながら、世界レベルでも存在感を示した松山。本格参戦を果たす来年の米ツアーでの躍進が期待される。
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