2013.03.07

【ゴルフ】韓国人選手がこぞって日本ツアーに参戦するワケ

  • 慎 武宏●取材・構成 text by Shin Mukoeng
  • photo by Kouchi Shinji

昨季、日本女子ツアーで賞金ランク2位に輝いたイ・ボミ。 興味深い数字がある。500億ウォン(約42億円)という金額だ。

 実はこれ、韓国人プロゴルファーが2012年に、アメリカ、日本をはじめ、世界各国のツアーで稼ぎ出した、おおよその賞金総額である。

 女子は、アメリカ(パク・インビ)、日本(全美貞=ジョン・ミジョン)それぞれのツアーで賞金女王の座を獲得。男子も米ツアーでは、ベ・サンムン(2011年日本ツアー賞金王)ら3人の選手が獲得賞金100万ドル(約9300万円/賞金ランク100位以内)を突破し、日本男子ツアーでも、ハン・ジュンゴン(6位)、キム・ヒョンソン(8位)、キム・キョンテ(9位)が賞金ランクトップ10にランクインした。まさに韓国人ゴルファーたちが世界中で荒稼ぎしているわけだ。

 とりわけ大きな稼ぎ場所となっているのが、日本女子ゴルフツアーである。ここ数年はQT(クォリファイングトーナメント)でツアー出場資格を得た選手を含めて、20名を超える選手たちがツアーに参戦。そして昨年は、賞金女王の全美貞が4勝、イ・ボミアン・ソンジュが3勝、李知姫(イ・チヒ)が2勝を挙げ、他にも、辛炫周(シン・ヒョンジュ)、キム・ソフィ、キム・ヒョージュ、パク・インビが1勝して、ツアー35大会中16試合で韓国人選手が優勝を飾った。賞金ランクのベスト10には5人の選手が名を連ね、総額およそ10億円を勝ち取った。

 彼女たちはなぜ、こぞって日本にやって来るのか。2005年から日本でプレイする全美貞は語る。
「私が韓国でプレイしているときは、国内のツアー数がとても少なかったんです。それに比べて、日本は試合数がとても多かった。プロとして、まずそれが一番の魅力でした」

 確かに、全美貞が韓国女子ツアーでプレイしていた2003年~2004年は、年間のトーナメント数がそれぞれ14試合(2003年)、12試合(2004年)と非常に少なかった。韓国でも最近になって女子ゴルフ人気が高まり、2012年には22試合開催されたが、日本では2003年当時から年間30試合を超えるトーナメントが実施され、2012年には35試合にも及んでいる。

 戦いの舞台がそれだけ多く用意されていることは、賞金を得られる可能性もその分だけ増える。プロにとって大きな魅力であることは間違いない。

 そのうえ、韓国と日本では、トーナメントで獲得できる賞金にも大きな差がある。