【男子ゴルフ】
石川遼が本格参戦する米ツアーで待ち受ける「本当の敵」
2013年シーズン、石川遼は米ツアーでどんなプレイを見せるか。 2013年シーズン、米ツアーに本格参戦する石川遼。その舞台で求められるものは、これまで以上に多くなるだろう。
まず要求されるのは、やはり芝への対応だろう。日本ではベントと高麗ぐらいしかなく、それによって「硬い」とか「速い」とか、知識的にも、表現的にも乏しかった。だが、アメリカは違う。
アメリカでは西海岸と東海岸で芝の種類がまったく異なるし、同じ地域でもトーナメント会場によって芝の質が違う。そのうえ、同じ会場でもグリーン、フェアウェー、ラフ、それぞれで芝生の配合を変えていたりしている。例えば、フェアウェーは「ベントの007」という芝だけど、グリーンは「ベントの007」に「バミューダ」を何%配合した芝、といった具合だ。
そうした芝の種類や配合によって、グリーンだけでも、かなり条件が違ってくる。芝目によって、見た目より速くなったり、下りなのに重くなったりするし、カップ際で変化したり、真っ直ぐ抜けてしまったりと、さまざまな状況が起こりうる。表現方法も、「ベントの007に何々という芝を何%配合しているから芝目がきつい」などと、より詳細になってくる。
フェアウェーやラフであっても、芝の種類によって、ボールの沈み具合が異なり、ボールとクラブの間に芝が多く咬(か)んでしまったり、咬まなかったりする。同じベント芝でも配合によっては、フライヤーになりやすかったり、なりにくくなったりもする。
石川もこれまで、米ツアーの試合に参戦した際には芝についての情報は得ていたと思うが、その対応は非常にアバウトなものだった。しかし本格参戦となれば、それではいけない。コース攻略はもちろん、結果も残せないだろう。
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