【男子ゴルフ】マスターズ攻略のために石川遼が最後に下した2つの決断
まもなく開幕するマスターズ(日本時間4月5日、20時50分)。日本期待の松山英樹(左)と石川遼(右)も一緒に練習ラウンドを消化して、準備は万全だ。 2012年のマスターズが開幕する。石川遼にとっては4回目、アマチュアの松山英樹にとっては2回目の挑戦だ。
昨年、ローアマ(ベストアマ)を獲得した松山は、月曜日の公式記者会見に登場。
「再びここに自分が立っていることは想像のつかないことでしたが、この場所に帰って来られて本当に良かったです。(東日本大震災から)1年経っても、まだまだ被災しているところは、復旧、復興はしていないと思うので、昨年と(大会に臨む)気持ちは変わっていません。昨年同様、いい成績を出せるようにがんばって、その姿を見てもらえればいいな、と思っています」と堂々と語った。
その後、日本人記者たちの囲み取材では、月曜日恒例の『アマチュアディナー』のスピーチに関する質問を受けると、「う~ん......。メニューは聞かされていないです。スピーチ? あります。内容? 考えていないです。トイレに逃げ込みます(笑)。通訳はいますけど......、去年は日本語で喋ったので、今年は英語で喋ろうと思っていますけど、ペーパーを見ながらです。とりあえず、(スピーチは)今から考えます。いえ、考えてもらいます」と、相変わらず松山らしい(?)受け答えをしていた。
その変わらぬスタンスに、今年も期待感を抱かせる。
一方、石川も充実した表情を見せる。松山と一緒に練習ラウンドを回り、時折、笑顔で会話する姿もあったものの、一打を打つその眼差しは、これまでと違った集中力と、決意・覚悟を感じさせるものがあった。
昨年、石川はこう語っていた。
「(マスターズは)ある意味、今の自分の実力、ゴルフをどれだけ理解しているかをテストする場でもあると思うんです。例えば、問題を出された文章が何を言っているのか読めない、読めても答えを解けない、方程式はわかっていても答えを出せるまでにはいかない、という感じです。それを段階的に踏んできて、昨年は解けなかった問題が今年は解けることもあります。ですから、(マスターズは)今の自分(の実力)をそのまま反映するリトマス試験紙だと思っています」
すなわち、石川から伝わってくるものは、前回は解けなかった問題や読解力を、1年間かけて理解できる、解けるところまで成長した、その自分をすべてさらけ出すという、決意であり、覚悟である。
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