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【ワールドカップ】アフリカ勢は10チーム中9チームが決勝トーナメントと大躍進 背景に欧州育ちの選手たち (3ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Takeo Goto

【欧州育ちの選手たち】

 アフリカのチームがW杯でベスト4入りするのは、2022年のカタール大会でのモロッコの活躍まで待たなければならなかった。

 そのモロッコの躍進に続いて、今回の北中米W杯でも前述のように参加10チーム中9チームがノックアウトステージに進出。ブラックアフリカ諸国もすべてグループステージを勝ち抜いた。これは、黒人選手の衝撃の "第3波"と言っていいかもしれない。

 約30年前の"第2波"と現在の"第3波"の間には大きな違いがある。

 それは、1990年のカメルーンも1994年のナイジェリアも大半が自国生まれ、自国育ちの選手たちだった。一方、今年のW杯で活躍したアフリカ諸国の選手の大半は欧州生まれ、欧州育ちだったのだ。

 今大会のラウンド32の試合で先発した11人(つまり主力選手)を調べてみた。すると、たとえば前回ベスト4のモロッコの場合、11人中9人がフランス、ベルギー、スペインなど欧州諸国生まれだった。

 しかし、欧州生まれが多かったのは、欧州との結びつきが強い北アフリカ諸国だけではなかった。

 イングランド相手に善戦したアフリカ中部のコンゴ民主共和国でも、欧州生まれが9人もいた。

 ブラックアフリカ諸国のなかでは早くから欧州と接触し、欧州的教育が普及して古くからサッカーが盛んだったセネガルには地元生まれが多かったが、欧州生まれは5人。さらに、ひとりはセネガル生まれだが幼少期にフランスに移住した選手だった。

 つまり、"第3波"は欧州育ちの選手を祖国に迎え入れることによって実現したものだったのだ。

 したがって、現在のアフリカのチームはかつてのカメルーンやナイジェリアのように粗削りでもなければ、反則を多発することもない。欧州諸国と同じように洗練されたプレーをする選手が多くなっている。

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