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リバプールにチャンピオンズリーグ制覇の可能性 カギを握るのは超絶技巧と八面六臂のMF

  • 西部謙司●文 text by Kenji Nishibe

西部謙司が考察 サッカースターのセオリー 
第92回 ドミニク・ソボスライ

 日々進化する現代サッカーの厳しさのなかで、トップクラスの選手たちはどのように生き抜いているのか。サッカー戦術、プレー分析の第一人者、ライターの西部謙司氏が考察します。

 今季プレミアリーグで苦戦している昨季王者のリバプールですが、チャンピオンズリーグ(CL)ではベスト8に進出。この先のカギを握るのは、トップ下での起用が多くなってきたドミニク・ソボスライになりそうです。

【狙って回転をかけたスーパーシュート】

 強いリバプールが帰ってきた。CLのラウンド16第2節、0-1のビハインドでホームにガラタサライを迎えたリバプールは4-0と圧勝。2試合合計4-1でベスト8進出を果たした。

ソボスライはシーズン終盤のリバプールのカギを握る photo by Getty Imagesソボスライはシーズン終盤のリバプールのカギを握る photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 25分の先制点はドミニク・ソボスライ。アレクシス・マック・アリスターが蹴った右CKを、ペナルティエリア外から走り込んで左足で合わせて左隅へ決めているのだが、このシュートが絶妙だった。

 マック・アリスターは右足でCKを蹴っている。ゴール前の密集ではなく、その手前、ほぼペナルティエリア内外の境界線あたりへ低く速いボールを飛ばした。この時のボールの回転は反時計回り、アウトスイングの軌道である。

 フリーで走り込んだソボスライは、グラウンダーのパスを左足のインサイドで合わせる。ほとんど足は振っておらず、インサイドの面に当てただけだった。しかしシュートはかなりのスピードでゴール左隅へ入っている。しかもボールの回転は反時計回りのままだった。

 通常、左足のインサイドで蹴れば、ボールは時計回りの回転がかかる。しかし、ソボスライのシュートは反時計回り。

 33分にも同じ種類のシュートがあった。この時自分の左側から来たパスを右足で蹴ってゴール右側を狙っている。この時も右足で蹴っているのにボールの回転は時計回りだった。

 得点場面では右側から来たボールを左足で左方向へ、その後のシュートでは左側から来たボールを右足で右方向へ。回転のかけ方も同じなので明らかに狙ってやっているようだ。

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著者プロフィール

  • 西部謙司

    西部謙司 (にしべ・けんじ)

    1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。

【画像】リバプールほか 2025-26後半戦 欧州サッカー注目クラブ 主要フォーメーション

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