冨安健洋に次ぐ若さで20歳の市原吏音がオランダへ 移籍金はJ2史上最高額 (2ページ目)
【年上にも物怖じすることなく意見】
クラブがJ3に降格した翌2024年シーズンは、プロ1年目にして副キャプテンに指名された。背番号も主力選手に与えられる「4」となり、開幕からスタメンに名を連ねていく。アンダーカテゴリーの日本代表として活動しながら、3バックと4バックを併用するチームで最終ラインを担った。チームはJ3優勝でのJ2復帰を果たし、自身はJ3リーグのベストイレブンに選出されたのだった。
オフのたびに去就が注目されてきた。ユースからトップチームに昇格した2023年のオフも、プロ1年目から中心選手として稼働した2024年のオフも、国内外からオファーがあった。しかし、市原は残留を選択してきた。
「海外へ行くのであれば、1年とか2年で帰ってくることがないように」という考えに立って、「行ってしっかり活躍できるタイミング」を見計らってきた。その結果として、2025年はJ2へ復帰したRB大宮でプレーすることを選んだ。「このクラブの一員としてJ1へ行きたい」との思いも、モチベーションとなっていた。
2025年も副キャプテンに指名された。キャプテンのガブリエウが負傷で離脱すると、左腕に腕章を巻いた。スタメンでは最年少ながら、リーダーとして振る舞った。
J1、J2の6つのクラブに在籍してきたMF和田拓也は、「あの性格が才能です」と言う。J1、J2、J3のすべてで優勝を経験している35歳は、「明るくてポジティブで、誰にも嫌味なくモノが言える」と、市原のリーダーシップを高く評価する。
年上のチームメイトにも、物怖じすることなく意見できるのだ。同世代ではほぼもれなくリーダーを務めてきた。2025年秋に行なわれたU-20ワールドカップでも、チームのキャプテンに指名された。
「ワールドカップの前後1カ月ぐらいで、いきなり技術的にうまくなることはないですよね。だからやっぱり、世界を相手に自分が今までやってきたことが通用したりとか、それが自信につながったりとか、ふだんはやらないような国を背負うっていうところで、目に見えない成長はあったんじゃないかなと思います」
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