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ネイマール「最後の使命が残っている」 ワールドカップ出場へ「不可能に挑む」プロジェクトが始動 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Akiko Tonegawa

【「不可能に挑むスーパーヒーロー」?】

 それはサントスでタイトルを獲ることではない。大金を稼ぐことでもない。彼の使命とはブラジル代表、そしてワールドカップだ。

 2026年の初頭、ネイマールは自身のインスタグラムに、バットモービル(映画『バットマン』に登場する乗り物)仕様にデザインされた愛車とヘリコプター、そしてプライベートジェットとともに登場した(車は『ダークナイト』に登場するバットマンの車「タンブラー」のレプリカ。ヘリコプターはエアバスH145、飛行機はダッソー・ファルコン900LX、。総額は約5600万ドル/85億円と評価されている)。そしてひと言、「夢は叶えることができる」。

 言わんとするメッセージは明白だ。

「2年のブランクもものとせず、代表に復帰する」――ネイマールは、自身を「不可能に挑むスーパーヒーロー」として見ているようだ。

 彼が最後にカナリア色のユニフォームを着たのは、2023年10月17日、モンテビデオで行なわれたウルグアイ戦だった。その夜、彼は左膝の前十字靭帯を断裂し、半月板を損傷した。

 ネイマールは担架に乗せられ、泣きながらピッチを去った。それ以来、セレソン(ブラジル代表)に彼の姿は830日以上ない。

 代表復帰の夢。だが、控えめに言っても、状況は非常に厳しいものがある。ブラジル代表の新監督、カルロ・アンチェロッティは、これまで何度もネイマールと話し合いの場を持っているが、それでも彼を招集したことは一度もない。ネイマールは、いまのところアンチェロッティのワールドカップ行きのリストに入っていない。イタリア人指揮官の態度はシンプルかつ一貫している。

 それは「もしネイマールがいいプレーをするなら、招集する」というものだ。インタビューでは「ネイマールへの扉は常に開いている」と繰り返しているが、誰かを義務的に招集するつもりはないとも明言している。

「ネイマールは、他の多くの選手と同じようにウォッチングリストに入っている。もし彼が代表に入りたいなら、(招集メンバーを最終決定するまでの残り)6カ月でフィジカルコンディションと力を示す必要がある」

 論理的かつ冷静な言葉である。アンチェロッティは約束をしない。だが......。
(つづく)

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