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久保建英の戦線離脱は地元スペイン人記者も「残念でしかたがない」 ハードワークに徹した末の負傷だった (3ページ目)

  • マルコ・ロドリゴ●取材・文 text by Marco Rodrigo

【今年に入りほぼフル稼働だった】

 この2カ月間、久保が再び笑顔を見せていただけに、本当に残念でしかたがない。チームは2026年を順調にスタートし、首位のバルセロナ相手に2-1の大金星を挙げたにもかかわらず、筋肉系のトラブルで負傷交代することになった。ある意味、彼は新監督の信頼による犠牲者となってしまったのだ。

 マタラッツォ監督は非常に過酷な1週間を乗りきるために、久保に重要な役割を与えていた。ヘタフェ戦で90分間、オサスナとの国王杯では延長戦を含め120分間フル出場し、バルセロナ戦ではハードワークを強いられた。

 攻撃時は右ウイングでプレーし、守備では左サイドバックのアレハンドロ・バルデと激しく競り合い、最終的にはディフェンスラインに吸収され、右ウイングバックのようにプレーした。

 さらにマタラッツォは後半半ば、右ウイングバックの本職アルバロ・オドリオソラを投入した際、久保を休ませることなく前線に残し、最前線でプレスをかけ、深い位置のスペースへ走り込むよう指示を出した。今年に入りほぼフル稼働した結果、久保の左足の筋肉はそのスプリントの最中に限界を迎えてしまった。

 試合後の記者会見でマタラッツォは久保について、「筋肉に痛みがあるのは明らかだ。ケガの深刻さの確認を待っている。タケは攻撃面だけでなく、守備面と献身性においても、我々にとって非常に重要な選手なので問題だ」とプラン変更の可能性を示唆した。

 1月19日にクラブが発表したメディカルレポートでは、左足ハムストリングの負傷を伝えただけで、ケガの程度や復帰までの推定期間を明らかにしていない。いずれにせよ、数週間の離脱が見込まれている。

 このあと、アスレティック・ビルバオとのバスクダービーや国王杯準々決勝アラベス戦などの大一番を控えているため、チームにとって大きな痛手となるが、ケガが重傷の場合は久保自身にとっても、3月下旬の代表戦、つまりワールドカップ前の最後の代表招集が危ぶまれる可能性もある。

 今回のケガからどれほど早く回復できるか現時点で不透明なのは、ラ・レアルでの3年半のキャリアのなかで、彼が筋肉系の大きなケガを一度も経験したことがなかったからだ。

 これまでは肩や足首の外傷だったが、今回は試合中に何度もスプリントを繰り返したあと、筋肉系の負傷でピッチに倒れ込んだ。ピッチで動けず地面に横たわる久保にスタンド全体から「クボ、クボ」と声援が送られるなか、担架で運び出されていた。

 久保は最高の時期も最悪の時期もサポーターから最も愛される選手のひとりだ。サン・セバスティアンでは誰もが、早期復帰を心から願っている。

髙橋智行●翻訳(translation by Tomoyuki Takahashi)

著者プロフィール

  • 高橋智行

    高橋智行 (たかはし・ともゆき)

    茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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