久保建英の戦線離脱は地元スペイン人記者も「残念でしかたがない」 ハードワークに徹した末の負傷だった (2ページ目)
【新監督は久保を称賛】
一方、チームの守備が変化しているなかで、久保にも新たな任務が生じている。
ラ・レアルは今、プレスのかけ方が変わっている。以前は攻撃で採用していた4-3-3で、久保は相手の左センターバックと左サイドバックの中間に位置していた。アグレッシブな動きが求められる場合はセンターバックに積極的にプレスし、より慎重にプレーする必要がある場合は後ろに下がり、相手のサイドバックをマークした。
マタラッツォに代わってからのラ・レアルは、よりベーシックな4-4-2でプレスをかけている。久保は右サイドに留まり、相手チームの左サイドバックだけを警戒すればよくなった。しかし、バルセロナ戦で見られたように、相手を追いかけて自陣のディフェンスライン近くまで下がらざるを得ない局面も生じている。
久保は事実上、5バックの右ウイングバックのような役割を担い、本来のポジションではないエリアでプレーしながらも懸命に動き回り、与えられた役割を全うしていた。
バルセロナ戦前、シーズンの佳境を迎えるにあたり、久保への期待は大きかった。なぜなら彼が本来のレベルを取り戻し、マタラッツォが全幅の信頼を寄せていたからだ。監督はそれを行動で示し、ゲームプランで重要な役割を与えていた。また、そのことを言葉でも明らかにしている。
新年最初のアトレティコ・マドリード戦前日の記者会見で、日本人選手全般に対する強い信頼を示しつつ、久保を称賛した。この監督がドイツのシュトゥットガルトで遠藤航や伊藤洋輝と一緒に仕事をしていたことは特筆に値する。会見ではさらに、昨年3月に家族全員で日本を訪れ、文化や日本人の特徴を直接知ろうとしたとも明かした。
好調を維持していた久保は、少なくとも中期的に監督の構想のなかで確固たる地位を築いているように見えた。シーズン序盤に最も活躍していたアンデル・バレネチェアが調子を崩しているため、有利な状況にあったのだ。
前線のレギュラーとして確実視されていた久保は、近い将来システム変更があった場合でも完璧に順応できるだろう。マタラッツォは今、4-2-3-1を採用しているが、ラ・レアル監督就任時、森保一監督が日本代表で採用する3-4-2-1を好む監督という評判だった。そのため、システム変更があった場合、久保はそのシステムを熟知する選手のひとりになるはずだった。
しかし、残念ながら彼は今、戦線離脱を余儀なくされてしまった。
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