プレミアリーグ首位のアーセナル 欧州トップの戦術に適応する遅咲きの10番・エベレチ・エゼ (3ページ目)
【ウーデゴール復帰後はどうなる?】
ウーデゴールが復帰すると、ミケル・アルテタ監督はライス、マルティン・スビメンディ、ウーデゴール、エゼのなかからMF3人を選ぶことになるが、いずれも不可欠な人材なので選択が難しそうである。スビメンディはアンカーとして戦術の土台を担っていて、ボックス・トゥ・ボックスのライスはセットプレーのキッカーでもあり外しにくい。
キャプテンのウーデゴールはプレーメーカーとしてまさに8番。エゼも背番号どおりの10番タイプ。このふたりの共演も楽しみだ。エゼを左ウイングにする手はあるが、そうなると左もレアンドロ・トロサール、マルティネッリ、エゼの3人のなかから選ぶというこれまた嬉しい難題を抱えることになる。
ただ、いずれにしてもエゼは適応するのではないかと思う。クリスタル・パレスからアーセナルへ移籍してすぐに適応しているので、ポジションが変わっても自分の居場所を作るのではないか。子ども時代の隔絶された環境から外へ出ると、今度はいくつものチームを渡り歩いた。この成長過程と適応力の高さは何らかの関係があるだろう。
著者プロフィール
西部謙司 (にしべ・けんじ)
1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。
【写真&選手紹介】世界トップクラスの選手たち ワールドサッカー「新」スター名鑑
3 / 3





















































