三笘薫のブライトン残留は正解の兆し 夏の移籍市場を経て田中碧と鎌田大地の立場はよくなったor悪くなった? (3ページ目)
【ブライトンの戦力は今季も充実】
今夏は例年にも増して、選手の獲得合戦に注目が集まった。しかし、移籍市場の勝ち負けは新戦力の獲得だけでは判断できない。主力の残留も注目すべきポイントだ。
サウジアラビアからラブコールを受けているMFブルーノ・フェルナンデスはマンチェスター・Uに、アトレティコ・マドリードが接近したDFクリスティアン・ロメロはトッテナム・ホットスパーに留まり、サポーターは安堵のため息をついた。
そしてブライトンは、三笘薫とMFカルロス・バレバを手放さなかった。今夏における最強の補強といって差し支えない。
ここ数年、三笘の周りにはメガクラブの影がずっと見え隠れしている。一方、バレバにはマンチェスター・Uが触手を伸ばし、1億ポンド(約200億円)のオファーが届いたとも伝えられた。三笘とバレバを合わせると、ブライトンは1億6000〜7000万ポンド(約320〜340億円)のビッグディールも可能だったに違いない。
それでもトニー・ブルーム会長は、首を縦に振らなかった。FWジョアン・ペドロがチェルシーに、DFペルビス・エストゥピニャンがミランに去ったとはいえ、GKバルト・フェルブルッヘン、DFルイス・ダンク、DFヤン・ポール・ファン・ヘッケ、FWヤンクバ・ミンテ、FWダニー・ウェルベックなどの主力は、三笘やバレバとともに残留している。
また、足もとの柔軟なテクニックが持ち味のMFブラヤン・グルダは2シーズン目を迎えて急成長し、ニュルンベルクからローンバックしたFWステファノス・ツィマスはシュート技術に磨きがかかっている。
その一方で、DFオリヴィエ・ボスカリ(PSV→)、DFディエゴ・コッポラ(ヴェローナ→)、FWハラランポス・コストゥラス(オリンピアコス→)といった将来ビッグディールとなる可能性を秘めたタレントも獲得した。かつてのDFマルク・ククレジャやMFモイセス・カイセド、そして今回のジョアン:ペドロ(いずれも現チェルシー)と同じ流れと言えるだろう。
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