プレミアリーグ20チームで計6000億円超! 夏の移籍市場を盛り上げたビッグクラブの勝ち組・負け組はこれだ (3ページ目)
【シティは新たなフェーズに突入】
ジョゼップ・グアルディオラ監督のマンチェスター・シティは今シーズン、新たなフェーズに入ったと言える。長年チームを支えたMFケヴィン・デ・ブライネがナポリに、GKエデルソンがフェネルバフチェに去ったことは大きい。
ただ、FWラヤン・シェルキ(リヨン→)、MFタイアニ・ラインデルス(ミラン→)、DFラヤン・アイト=ヌーリ(ウルヴァーハンプトン→)といった新戦力の実力は認めるものの、リバプールの補強に比べるとインパクトは薄い。新GKジャンルイジ・ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン→)もエデルソンほどの足技は持っていない。
昨シーズン5位のニューカッスル・ユナイテッドは、イサクの残留にこだわりすぎたのが痛かった。残る意思のまったくない選手と交渉できるはずもない。さっさと片づけて今シーズンのチームを整備すべきだった。
市場が閉まる終盤にシュトゥットガルトからFWニック・ヴォルテマーデ、ブレントフォードからFWヨアヌ・ウィサと、ふたりのストライカーを獲得した。しかし、チームにフィットするための時間は少なく、ぶっつけ本番で新シーズンに臨んでいる。
シーズン序盤を見るかぎり、シティとニューカッスルを「市場の勝者」とは表現しづらい。
そういう意味では、マンチェスター・ユナイテッドも同様だ。市場の前半では、早々にFWマテウス・クーニャ(ウルヴァーハンプトン→)を獲得。幸先のいいスタート見えた。
ところがその後、FWブライアン・ムベウモ(ブレントフォード→)との交渉成立まで45日もかかっている。早急に手をつけるべきだったGK探しも、移籍市場の最終日になって「第二のティボ・クルトワ」と高く評価されるセンヌ・ラメンス(アントワープ→)の獲得にようやくこぎつけた。
また、もうひとつの懸案事項であったフィジカルに強い中盤センター探しは、ブライトンのカルロス・バレバに接触するタイミングを逸した。彼も家族もエージェントもユナイテッドに好印象を抱いているという。同じカメルーン代表のアンドレ・オナナやムベウモとも頻繁に連絡を取り、チームの情報も仕入れていたというのに。
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