【欧州サッカー】史上最高の総額1兆4000億円超! イサクを筆頭に巨額が投じられた今夏の移籍市場を振り返る (3ページ目)
【ローン移籍に関する規則の影響】
全体の傾向としては、なにより移籍金の高騰が顕著になっている。コロナとインフレーションにより移籍市場でも慎重な動きを見せていた時代は、ついに終わったようだ。世界中で計83億ユーロ(約1兆4379億円)超もの移籍金が支払われるのは、今夏が史上初のことだった。
またFIFAのローン移籍に関する規則も、効力を発揮してきている。2024-25シーズンから、自前で育成していない21歳以上の選手は、6人までしかローンに出せなくなったのだ。これにより、以前のチェルシーのように、数多の選手をいっきに獲得して、すぐに貸し出すことができなくなった。だから、ジョアン・フェリックス(アル・ナスルへ)やクリストファー・エンクンク(ACミランへ)は、ローンではなく完全契約という形で移籍したと見られている。
プレミアリーグが依然として最大の資金力を有している一方で、ラ・リーガは引き続き遅れをとっている。移籍支出額はリーグ・アンを少し上回る程度で、レアルとアトレティコ・マドリー、そして例外的にCL出場のビジャレアルだけが、大金を費やすことができた。ファイナンシャルフェアプレーのルールが厳しく適用されているから、いずれバルセロナの経営が健全化し、今後の移籍市場で再び主役を演じられるようになるかもしれない。
ブンデスリーガでは、盟主バイエルンが気になるところだ。今夏の移籍市場では、ルイス・ディアスの獲得のために推定7000万ユーロ(約121億円)を投じているが、基本的にこのクラブは常に理にかなった動きを心がけている。収支をプラスに保つために、最終日にはチェルシーからニコラス・ジャクソンを迎えたものの、正式契約ではなく出資の少ないローン契約に留めている。
ただいずれにせよ、近年のブンデスリーガは、プレミアリーグへ選手を供給する側となっており、それが変わる気配は今のところない。今夏のプレミアリーグのクラブがまとめた移籍の高額トップ5のうち4つは、前述したヴィルツとエキティケのほか、ニック・ヴォルテマーデ(シュツットガルトからニューカッスルへ)、ベンジャミン・シェシュコ(ライプツィヒからマンチェスター・ユナイテッドへ)と、ブンデスリーガのクラブから獲得した選手だった。
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