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【プレミアリーグ】三笘薫は果敢さを取り戻せるか 長身のアイルランド代表DFを相手に縦突破が見たい

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 開幕戦でフラムをホームに招き、1-1で引き分けた三笘薫所属のブライトン。第2節ではエバートンと対戦する。

 昨季の8位のブライトンにとって昨季11位のフラム、13位のエバートンは、ホームでは勝利を、アウェーでは最悪、引き分けを狙いたい相手だ。となると、フラムにホーム戦で引き分けたという事実は、いいスタートを切れなかったことを意味する。

 プレミアリーグの移籍市場が閉じるのは9月2日(日本時間、以下同)だ。この先の選手の出入り次第で、見通しが変わる可能性があるとはいえ、フラム戦のブライトンを見る限り、今季、大きな飛躍を遂げるようには見えなかった。チャンピオンズリーグ圏内に飛び込みそうな勢いは感じられなかった。

 パッと見、戦力は大きく変わっていない。特にチェルシーに放出したFWジョアン・ペドロ(ブラジル代表)の代役を現状では獲得できていないことが大きい。攻撃的サッカーのチームが攻撃に迫力不足を招くことは根本が揺らぐことを意味する。

開幕戦のフラム戦に先発、83分までプレーした三笘薫(ブライトン) photo by Colorsport/AFLO開幕戦のフラム戦に先発、83分までプレーした三笘薫(ブライトン) photo by Colorsport/AFLOこの記事に関連する写真を見る フラム戦では4-2-3-1を敷くブライトンの前方には次の4人が並んだ。三笘(左ウイング)、マット・オライリー(デンマーク代表/1トップ下)、ヤンクバ・ミンテ(ガンビア代表/右ウイング)、ジョルジニオ・ルター(元U-21フランス代表/1トップ)。

 このなかで序盤から最も精力的に動いていたのは右ウイングのミンテだ。対峙するフラムの左SB、カルビン・バッシー(ナイジェリア代表)と、1対1の攻防を展開した。当初はミンテが優勢だったが、次第にバッシーにやり返されるようになる。となると今度はバランス的に左ウイングの出番になる。

 ところが三笘は前半6分、14分、23分と、対峙する相手の右SB、ケニー・テテ(オランダ代表)と1対1になっても仕掛けようとしなかった。失敗覚悟のミンテに対し、飄々と、淡々と、慎重にプレーした。悪く言えば消極的なプレーである。

 三笘を下支えする左SBには、ブライトンのスタメン11人のなかで唯一の新顔、クラブ・ブルージュから移籍してきたベルギー代表、マキシム・デ・カイパーが起用された。この左利きの左SBはよく攻め上がった。三笘を近距離でサポートした。すると三笘は相手のSBと1対1の状況が出来上がっているにもかかわらず勝負を避け、傍らのカイパーに戻すのだった。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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