【プレミアリーグ】英国人記者の順位予想、下位10チーム編 日本人選手所属のあのチームは? (2ページ目)
【ノッティンガム・フォレストのお騒がせオーナーがパレスに物言い】
ロンドンの中堅クラブ、フラムは実に動きの少ない夏を過ごしている。本稿執筆時点で、新戦力は34歳のフランス人GKバンジャマン・ルコントのみ。マルコ・シウバ監督は攻撃的なスタイルでチームをプレミアリーグの常連に仕立てあげたが、最近、出身地ポルトガルのメディアにこう漏らしている。
「短期間なら、フラムに集中しようと思うが、来季は何が起きるかわからない」と。アレックス・イウォビやアンドレアス・ペレイラら、エリートクラブから見放されたタレントを再生させる手腕を持つ指導者も、経営陣の協力が得られないなら、より良い職場を求めるか。降格はなさそうだが、ボトムハーフのこの辺りに落ち着きそうだ。
ノッティンガム・フォレストのギリシャ人オーナー、エヴァンゲロス・マリナキスはリーグのお騒がせ者だ。自身もオリンピアコスを保有しているにもかかわらず、パレスのマルチクラブ・オーナーシップを指摘したり、トッテナム行きがほぼ決まっていたキーラン・ギブスの移籍に待ったをかけて、新たに3年契約を結んだりしている。
チームは昨季、ヌーノ・エスピリト・サント監督のもと、信じられないほどの快進撃を見せたが、最終盤に失速して7位に。主砲クリス・ウッドが33歳となり、その相棒エランガを放出した今シーズンは、本来のポジションに戻るような気がする。
ポルトガルとの太いパイプを持つウォルバーハンプトン・ワンダラーズは昨季途中に、同国人指揮官ヴィトール・ペレイラを招き、クラブ史上最多連勝を記録するなど、事態を好転させて悠々と残留した。ただしその後、マテウス・クーニャ、ネルソン・セメド、ラヤン・アイト=ヌーリという主軸を一挙に放出。ジョン・アリアスやフェル・ロペスら、新加入組のほうが印象は薄く、飛躍は望めそうにないか。
ブレントフォードをプレミアリーグの常連に仕立て上げたトーマス・フランク監督がトッテナムに引き抜かれ、チームは様変わりしそうだ。後任にはセットプレー・コーチの元アイルランド代表MFキース・アンドルースが格上げされる形で就いたものの、監督経験はなく一抹の不安がよぎる。過渡期に残留を果たせば、御の字だろう。
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