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【プレミアリーグ】前田大然は49億円以上の価値がある 移籍候補4クラブのなかで個性を発揮しやすいチームは? (3ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【前田が得意とするエリアは...】

 人件費の高騰で財政に大きな問題を抱えるアストン・ヴィラも、人員整理が喫緊の課題だ。今年1月にサウジアラビアのアル・ナスルへ移籍したFWジョン・デュランに続き、GKエミリアーノ・マルティネス、FWレオン・ベイリー、SBリュカ・ディニュといった主力を手放しても不思議ではない状況だ。前田を獲得する余裕はない。

 ウルブズも同様だ。オーナー企業の『復星国際』が深刻な財政難に陥り、すでにFWマテウス・クーニャが6250万ポンド(約123億円)でマンチェスター・Uへ、DFラヤン・アイト=ヌーリは3100万ポンド(約61億円)でマンチェスター・Cに移籍している。弱体化する一方のチームは、前田の進路として適切ではない。

 ボーンマスも大騒ぎだ。DFディーン・ハイセンがレアル・マドリード、DFミロシュ・ケルケズはリバプールへ移籍が決まり、DFイリア・ザバルニーもパリ・サンジェルマンとの交渉が順調に進んでいる。レギュラーDFの3選手がチームを去るのだから、補強ポイントは明らかだ。

 このような今夏の動きに伴い、前田の選択肢として推せるクラブは、ノッティンガム・F、フラム、クリスタル・パレス、ウェストハムだろうか。

 ノッティンガム・Fはカウンターを主武器とし、自陣での戦いを甘んじて受け入れる。ただ、マイボールになった際の仕掛けは素早く、鋭い。前田の個性を生かせるチームのひとつだ。

 フラム、クリスタル・パレス、ウェストハムは、基本コンセプトがよく似ている。ボール保持・非保持にかかわらず、各選手ができるかぎり均等の距離を保つ。

 では、各クラブの基本フォーメーションをチェックしてみよう。ノッティンガム・Fとクリスタル・パレス、ウェストハムは3-4-2-1、フラムは4-2-3-1だ。前田が得意とするエリアは2列目の左サイド、あるいはトップである。シャドーではないだろう。

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