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町野修斗2年ぶりの日本代表は出場わずか4分間「少し焦りはある」 北中米ワールドカップメンバーに選ばれるには...... (3ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【2年目のキールで求められる役割】

 対戦相手のブラウンシュヴァイクに当時所属していた遠藤渓太(現・FC東京)は、町野が高校卒業後に横浜F・マリノス入りした際の2年先輩。その遠藤は「町野にアシストはつくのかな。こんなところで対戦するなんて、感慨深いです」としみじみ話していた。

 町野はキール加入初年度の2023-24シーズン、31試合に出場して5得点6アシストと申し分ない結果を出し、クラブ史上初の1部昇格にも大いに貢献した。

 だが、湘南時代の2023年3月に招集されて以降、代表から声がかかることはなく、今回が約2年ぶりの招集となったわけだ。

 町野のキールは現在最下位に沈み、このままだと2部への自動降格が待っている。そのため、マインツ戦はアウェーにもかかわらず勝ち点3を取るべく戦った。

 町野は1トップで出場してポストプレーの起点になりながら、ディフェンスにも奔走。タフなプレーを強いられた。結局、勝ち点1を持ち帰る結果となり、「(勝てたかどうかは)半々かな。個人的にも前でけっこう起点になれたし、最後にパスが出てくれば決定機というシーンも何個かあった」と半分納得の様子だった。

 一方で、ゴールの願望も口にする。

「みんな残留したい気持ちで、週末に向けてやれることはやっている。ただ、結果がまだ出ていない。最後に残れるように、僕も力になりたいですし、僕が(ゴールを)決めるしかない。決めたいです」

 代表を離れること約2年で、やっと戻ることができた。町野にとっては、ようやく北中米ワールドカップ行きメンバー争いのスタートラインに立った──というあたりだろうか。

著者プロフィール

  • 了戒美子

    了戒美子 (りょうかい・よしこ)

    1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。

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