サッカー日本代表でも新天地レンヌでも悪戦苦闘 古橋亨梧が「らしさ」を発揮するために必要なプレーとは?
昨年11月に続き、古橋亨梧はワールドカップ・アジア3次予選(最終予選)の代表メンバーに名を連ねている。
前回招集時は所属クラブがセルティック(スコットランド)だったが、今回はフランスのレンヌに変わっている。今冬の移籍市場において、移籍金1200万ユーロ(約20億円)でリーグ・アンのクラブに新天地を求めたからだ。
この移籍が発表された1週間前に30歳になった古橋にとっては、おそらくキャリアアップのラストチャンスとも言える絶好の機会でもあった。だが、その船出は順風満帆というわけにはいかなかった。ここまでは、文字どおり「悪戦苦闘」といった状況にある。
古橋亨梧のゴール嗅覚は折り紙つきなのだが... photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 古橋が加入してからのレンヌは、これまでリーグ戦7試合を戦い、チーム成績は4勝3敗。残留争いに巻き込まれていたなかで勝ち点12ポイントを積み上げ、順位も入れ替え戦圏内の16位から現在は12位に浮上した。古橋がデビューしたストラスブール戦(第20節)から指揮を執るハビブ・ベイェ新監督が、チームを降格圏脱出に導いた格好だ。
そんななか、古橋は7試合のうち4試合に出場。加入直後のストラスブール戦(1−0)こそ先発出場でデビューを飾ったものの、思うようなパフォーマンスを見せられず、その後はすべてが途中出場となっている。
第21節サンテティエンヌ戦(2−0)では出番がなく、試合中に肩を負傷した第22節リール戦(0−2)は後半72分からの途中出場。日本人対決が注目された第23節スタッド・ランス戦(1−0)、続く第24節モンペリエ戦では最後までベンチを温め、第25節パリ・サンジェルマン戦(1−4)の後半81分から3試合ぶりにピッチに立った。
そして日本代表合流前の第26節RCランス戦では後半70分から投入され、アディショナルタイム約7分を含めて計27分にわたってプレー。しかし残念ながら、個人としてインパクトを残すことはできなかった。
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著者プロフィール
中山 淳 (なかやま・あつし)
1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)