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南野拓実の高い貢献度、前田大然の神出鬼没の動き チャンピオンズリーグ(CL)日本人選手総括 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 前田の今季のCLにおける得点は4点となった。言うまでもなく日本人最高の数字である。その走力は日本の新しい武器になる。来月行なわれる日本代表戦(20日・バーレーン戦、25日・サウジアラビア戦)は、今が旬な前田の1トップで臨むべし、と言いたくなる。

 あらためて整理すれば、決勝トーナメントに出場する可能性を秘めた日本人選手は4人(遠藤、冨安、上田、伊藤)である。だが、冨安は長期離脱中で、上田もケガで出場が危ぶまれている。遠藤も主力メンバーとは言えないし、伊藤も復帰したとはいえポジションを得るには時間がかかりそうだ。

 まだまだ少なすぎる。W杯でベスト8以上を狙おうとしているチームの人数ではないと言うべきだろう。スタメン出場を飾りそうな主力級が最低でも5人ぐらいいないと、ベスト8以上は現実的な目標とは言えないのだ。欧州組の活躍をまだ手放しで喜ぶわけにいかない状況にある。

 CLの決勝トーナメントを戦ってこそ一流の証。ここからの4試合こそが本番だ。楽しみに目を凝らしたい。

 ちなみに英国ブックメーカー各社の優勝予想では、プレーオフでマンチェスター・シティを合計スコア6-3で下したレアル・マドリードが、リバプールをかわし1位の座に就いた。ウイリアムヒル社のオッズによれば3位タイはバルセロナとアーセナルで、以下5位バイエルン、6位パリ・サンジェルマン、7位インテル、8位アトレティコ・マドリードと続く。 

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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