鎌田大地はプレミアリーグに合わない? 異なる文化を持つ英国の土壌に、あのクリロナさえも苦戦した (2ページ目)
【リーグ屈指の中盤センターになるには...】
鎌田は戸惑っているのだろう。自らが志向するスタイルと、クリスタル・パレスの戦略はマッチしていない。フランクフルトを率いていた当時よりも、グラスナー監督の采配は守備重視になっている。マンチェスター・シティ、リバプール、アーセナルといった世界的な強豪と渡り合い、勝ち点を得るためには現実的にならざるを得ない。
まして2024年の夏、大黒柱だったMFマイケル・オリーセがバイエルンに移籍した。今シーズンの目標は残留だ。グラスナー監督が守備的なプランを第一に置いているのは、至極当選の選択といえる。
鎌田にとってもうひとつのアンラッキーは、負傷者の続出で中盤センターに起用されるケースも少なくなかったことだ。中盤センターはプレー強度が高いポジションで、各チームとも屈強の戦士を"数名"擁している。
プレミアリーグ仕様の肉体をまだ装備できていない鎌田が苦戦するのは当然だ。ファウルと思われる激しいチャージが流されたり、タックルでボールごと削られたり、華奢な鎌田には適していないポジションである。
いずれ完全武装すれば、鎌田がリーグ屈指の中盤センターと高く評価される日は訪れるかもしれない。初年度の2024-25シーズンはすべてが勉強で、厳しい評価も甘受する。その覚悟が来シーズン以降につながるはずだ。
リバプールのDFフィルジル・ファン・ダイク(2018年1月〜)、マンチェスター・ユナイテッドのMFブルーノ・フェルナンデス(2020年1月〜)のように即フィット、しかも冬の移籍ながら"秒速"で中核となった強者もいるが、FWフェルナンド・トーレス(2007年〜リバプール→チェルシー)やFWアレクシス・サンチェス(2014年〜アーセナル→マンチェスター・U)といったスター選手でさえ、本来のパフォーマンスを発揮できずにチームを追われている。
DFアンドリュー・ロバートソン(2014年〜ハル・シティ→リバプール)とMFベルナルド・シウバ(2017年〜マンチェスター・C)も、移籍当初は環境の変化に適応できなかった。そして、あのFWクリスティアーノ・ロナウドですら、スポルティングからマンチェスター・Uに移籍した2003-04シーズンは、ロイ・キーンやガリー・ネヴィル、ルート・ファン・ニステルローイに気持ちが折れるような強い言葉で叱責されていた。鎌田も焦る必要はない。
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